23年度が始まりました。新学期ですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
春になりました。気持ちを新たに新年度STARTです。
GIGAスクール構想の当初の計画では、22年度までに「3クラスに1クラス分」の学習者端末の整備を目指すと挙げられていました。
それが今では、公立の「児童生徒に1人1台整備」がすでに終わっている状態(ほぼ)。すごい。
学習者用・教師用のタブレット端末とネットワークが整備されたのと合わせて、必要性があがったものがあります。
それは、ディスプレイやプロジェクター、電子黒板などの『提示装置』の存在です。
文教の分野では、ケーブル等で繋ぎコンテンツを大きく投影できる装置のことを、「大型提示装置」といったりもします。
大型提示装置は、シンプルにケーブルまたは無線で接続するだけで、映像を大きく映すことができます。
提示装置を教室の前方に設置することで、子どもたちの視線や姿勢を前に集中させる役割も担っています。
従来の紙媒体の教材はもちろん、写真、動画、音声などさまざまな内容を映すことで、黒板やチョークの役割を補う道具としても役立ち、子どもたちに分かりやすく伝えることができます。
ICT教育やSTEAM教育など、様々な「〇〇教育」が注目されています。
しかし先生方が、授業の中で子どもたちと対話し、内容の理解をさせまた定着させることが大切であり、これはアナログな授業でもデジタルを取り入れた授業でもずっと変わりません。
大型提示装置を使うことは決して「特別なこと」ではなく、授業をおこなうための教室にある道具であり手段のひとつになってきました。
今回は、提示装置を活用するときに知っておきたい、「複製(ミラーリング)」と「拡張」について触れていきたいと思います。
まずは提示装置でパソコンやタブレット端末を投影したいとき、「HDMIケーブル」で繋いでください。逆台形のような形の端子。
HDMIケーブルは、端末の「映像と音声」の情報を提示装置に送ります。
端末側のインターフェースにHDMIの端子があればよいのですが、最近は備えられていない機種も増えてきました。
そんな時には変換アダプターで解決です。
端子を持っていなくても変換アダプターを介すことで、別の端子に変身することができます。
変換アダプターもいろんな種類があります。
お使いの端末の側面のインターフェースをご確認いただき、必要な端子に変換できるアダプターをお選びください。
提示装置と端末をHDMIケーブルで繋ぎました。
端末の電源を入れると、モニター側にも端末と同じ映像が映っています。
いわゆるこの状態が、「複製(ミラーリング)」です。
「複製」は、
端末の映像と同じ内容の映像を提示装置にも映している状態
のことを指します。
簡単にいえばシンクロでしょうか?
シンクロ状態なので、マウスでくるくるしながらここが〜な説明も、ペン等で書き込みながらここが〜な説明も、リアルタイムで伝えることができます。
複製の時は、基本的に端末の解像度と提示装置の解像度は同じになります。
解像度については、別の記事で解説しているので合わせてご覧ください。
#6 アスペクト比?解像度?「16:6」比の変更に失敗しない2つの方法
次は、「拡張」についてです。マルチディスプレイの真骨頂です。
「拡張」を利用した作業に慣れてしまうと、もうシングルディスプレイには戻れない…かも。
「拡張」は、
画面同士は離れてそれぞれ存在してますが、ひと繋ぎの大きな画面になっている状態
のことを指します。
ウィンドウもマウスも、どちらの画面にも自由に行き来することができます。
開いたり動いたりできる空間が広がったイメージです。私は画面の向こう側の世界と呼んでいます。
複数のウィンドウを重ねて開くと行ったり来たりで作業が大変ですが、拡張モードにしておけば、おのおの大画面でいくつもウィンドウを開くことができ、なにか資料を見ながらの入力作業もらくらくです。
また、提示装置側に全体で見せたい資料を映して、手元の端末側で別の作業をするといったことも可能です。
「拡張」モードにするには、まずデスクトップ上で右クリック。
「ディスプレイ設定」を選んでください。
端末と提示装置をHDMIケーブルと繋いでいる状態だと、「マルチディスプレイ」が出てきます。
初めて繋いだ組み合わせの時は、モノによっては検出をしなければいけないときがあるのでお忘れなく。
「マルチディスプレイ」の少々右上に、提示装置のモードを選ぶ欄があるので、そこから「表示画面を拡張する」を選んでください。
提示装置側にひと繋ぎの大きな画面の続きが現れます。
これでウィンドウもマウスも自由に行き来が可能になります。
もっと拡張を使いやすくするためにおすすめの設定があります。
設定画面に戻ります。大きく「1」「2」と表示があります。
これは、メインのディスプレイとサブのディスプレイを表してまして、ここを少々いじります。
この「1」「2」を、実際の端末と提示装置の位置関係と同じになるように設定を変更します。
ここを変えてあげると、ウィンドウやマウスが迷子や突っかかることなくスムーズに移動してくれるようになります。
WindowsOSの場合は、マルチディスプレイ用のショートカットキーが存在します。
【Windows】キー+【P】です。
メインのディスプレイ(ここでは端末)から、ぷりんっと生まれるイメージがあり、ぷりんっの「P」で覚えています。ぷるんっでも問題ありません。
他に分かりやすい覚え方があったら教えてください。
ショートカットキーの方のメニューの方が図も一緒に出てくるので、こちらの方が画面同士のイメージが分かりやすいかもしれません。
拡張の時は、端末と提示装置の解像度をそれぞれ個別に設定することができます。
これはモノによって設定方法が変わるので、お使いの機器をご確認ください。
ここまでが、提示装置の「複製(ミラーリング)」と「拡張」についてでした。
「複製」と「拡張」が分かったところで、ひとつこの話をしておきたいと思います。
よく聞かれる質問のトップにくるであろうこのお話。
「ワイードでChromebookは使えますか?」
ええ!使えます!
しかし、Chromebook本体の仕様の関係で、少々気を付けるポイントがあるのでご紹介します。
ワイードでChromebookを使いたい場合は、複製と拡張の使い分けがミソになってきます。
まず、Chromebookを有線接続(HDMIケーブル)で使う場合です。
この時は基本的に「拡張」モードでお使いください。
Chromebookの仕様で、端末の解像度を変更する概念がありません(拡大縮小はあります!)。
そのため、端末側であるChromebookをWindowsのように、ワイードの解像度である「1920×720」に変更することができません。
ですが、拡張モードの場合は、端末側はChromebookそもそもの解像度1920×1080(比でいうと、16:9)のまま、ワイード側をウルトラワイドの16:6比の映像でお使いいただくことが可能です。
ワイードのデジタルスライドを合わせて使いたいときには、リモコンの【アスペクト】ボタンで映像の比を変えてからスライドしてください。
ちょっと便利なChromebookのショートカットキーをご紹介します。
【Alt】キー+【全画面モード】キー を押してみてください。
ウィンドウをマウスで移動させることなく、Chromebookとワイードの映像を入れ替えることができます。
これが。【Alt】キー+【全画面モード】キー、で、こう。
次にChromebookを無線接続で使う場合です。
Chromebookの無線接続は、「Chromecast」を合わせてご用意ください。
様々な無線投影機器がありますが、Chromebookの時はChromecastが1番相性がよいです。
この時は基本的に「複製(ミラーリング)」モードでお使いください。
無線接続時の複製では、端末そのままの解像度である「1920×1080」でワイードもお使いいただくことになります。
こちらであれば映像の比をリモコンで変えることなく、デジタルスライドおこなうことができます。
では!Chromebookの場合、
『有線と無線のどちらで接続できるように整備すればよいの!!』
問題が出てきますよね。
お答えします。
ワイードは、HDMIが2系統分接続が可能なので、ひとつを有線接続できるように、もうひとつを無線接続できるように整備することを弊社では推奨しております。
有線無線の両パターンで整備することで、複製と拡張のどちらにも対応できますし、Chromebookに限らず別端末の複数使いにも対応することができます。
以上で、「複製(ミラーリング)」と「拡張」のお話と、よく質問で上がる「Chromebookとワイード」についてでした。
今回のChromebookの例は推奨ではありますが、必ずこのパターンにしなければならないということではありません。
弊社の営業がお客様の環境や端末の整備状況に合わせて、都度提案をさせていただいております。
安心してご相談いただけますと嬉しい限りです。
今では、学校様によって導入されている機器たちが本当に様々です。
Chromebookも登場からあっという間に選択肢のひとつになっていきました。
2,3年前までは、どこもWindows端末が一般的だったので、整備もそこまで難しく考える必要がなかったです。
ワイードも新しく導入されるもののひとつになるわけですが、導入していただいたあかつきには、まずは使ってみていただきたく、操作説明会を実施しております。
今回のChromebookの推奨例も、導入時にChromebookご利用の学校様には操作説明会にてお伝えしております。
操作説明会もデモンストレーションと同様に、学校様の環境整備状況に合わせてご説明していますので、操作説明会はぜひ導入時にセットで調整していただけますと幸いです。
おすすめは導入直後ですが、学校様によっては長期休みに研修の名目でご依頼いただくこともあります。
年度末の異動で、ワイード導入当初とだいぶメンバーが変わっている…なんてこともあるのではないでしょうか?
新しく仲間になった先生方にも!ワイードの良さを知ってもらいたいです。
導入から時間が経っていても実施可能ですので、ぜひご相談ください!
操作説明会のご相談は下記より承っております。
お気兼ねなくご連絡ください!
ワイードを購入されているユーザー様向け 操作説明会・勉強会 お問い合わせ
それでは、ご連絡お待ちしております!
サカワ社員による、WEB操作説明会も公開しております!
各機能を実際に黒板とワイードを使って説明しているのでぜひご覧ください!
ワイードのさらに詳細を知りたいよ!といった方向けにワイードの特徴と導入効果をまとめたお役立ち資料ができました。
ぜひご覧ください。
デジタルとアナログを繋ぐウルトラワイードなプロジェクター『ワイードの特徴と導入効果』
【参考資料】
・教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年度)
文部科学省https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/04/12/1402839_1_1.pdf
・先生と教育行政のためのICT教育環境整備ハンドブック2022
一般社団法人日本教育情報化振興会
https://www.japet.or.jp/wp-content/uploads/2022/06/ICThandbook2022_print_s.pdf