サカワの「やらないこと宣言」を公開

創業百年黒板屋四代目の奮闘記 #9

ご無沙汰しております。今年の梅雨はあっという間でしたね(統計開始以来、多くの地域で最も早い梅雨明けだったそうです)。連日の猛暑で体調など崩されていませんか?水分補給などこまめに行って熱中症に気を付けてくださいね!

本ブログを始めたのが2021年7月1日でしたので、丸々1年が経とうとしています。
毎月のペースにはなりませんでしたが、なんとか1年間続けて会社の普段発信できないようなことを書けたことは皆様に弊社のことをより知っていただくためにも、自分自身の振り返りのためにも良かったなと思います。これからも身が持つ限り出来るだけ続けていきたいと思います。

さて、今回のテーマは弊社の企業理念や行動指針の他に、サカワのことを知ってもらうために一つの項目を追加することにしました。
それが「やらないこと宣言」です。
「『やらないこと』って何だ」と思われるかもしれませんが、「やらないこと」=「サカワの正義」と思っていただければと思います。
この宣言はこれから会社を運営していく中で経験して、譲れない正義が見つかればまた追加していって、成長と共にアップデートしていければと思っています。

こちらがサカワの「やらないこと宣言」2022年度版です。
1つずつ説明していきます。

サカワのやらないこと宣言
サカワの会社概要ページに掲載しています

(会社概要ページはこちら)

1.立場や規模で態度を変えない

こちらは私たちがとても大切にしている一つのスタンスです。
お客様や販売代理店様、メーカーの方、協力会社様などお付き合いさせて頂く方々は様々な業種、規模やお立場の方々がいらっしゃいます。
ついつい会社の大きさや役職で対応を変えてしまうことってあると思うのですが、サカワはそれをやりません。たとえ1人でやっている会社でも誠心誠意お付き合いしております。
大手さんだったとしてこちらの信念を曲げてお付き合いすることはありませんし、間違っていることがあればしっかりとお話して、この先でWin-Winの関係を築けるように努力したいと思っています。
あくまでも僕たちは会社とお付き合いをしているのではなく、その対応して頂いている方(人)とお付き合いしているため、その方と一緒に良い信頼関係が作っていけるかということを重要としているからだと思っています。
弊社は全国で誰でも知っているという会社ではないので、会社の規模で判断されたことも過去には多々ありました。そこへのアンチテーゼなのかもしれないですね。
仕事は“会社”ではなく、“人”が作るものということに信念を持っています。

2.一生懸命な人を馬鹿にしない

日本で生きていると不思議だな思うことがあります。
それは“必死にやるのがかっこ悪い”、という風潮があることです。

例えば、実現ができないと言われていることに挑戦して失敗する人や、その場を盛り上げようと奮闘しているけどちょっと空回りしている人、言葉は多くなくても自分の考えをもって人に伝えようと努力している人を、
すこし引いた場所から見ていて、高みの見物をするだけで応援しない、その熱量に乗れない、最悪のケースは馬鹿にして嘲笑ってしまう人がいると思うのです。

自分から動き出せない人ほど嫉妬しているのか、「ねぇねぇ、あの人アツすぎてめんどくさくない?」と仲間を募り、心理的に間違った安心感を得て、一生懸命な人を馬鹿にしてしまうのかなと。
他の人がやっていないからなんとなく自分も乗らない、発言をできないという人が多すぎるように思います。その透かした態度は逆にかっこ悪いとさえ思います。
変に周りを気にしすぎたり、本当の自分の考えを素直に述べられないというのは日本の教育上の問題なのか、国民性なのかもしれませんね。

人の熱量を感じ取ってそれを讃え出来るだけ応えていくこと、そして自分たち自身もいつも“一生懸命側”で活動し続けるということが大切にしたい。そのために2つ目にこの項目を入れました。

3.薄利多売の商売をしない

世の中には安くて利用しやすいものがたくさんあります。一般消費者だけのことを考えればに非常に良いことだと思います。
利益を少なく沢山売るというのは大量に作って大きなマスで広く展開するビジネスのやり方ですが、あくまでも日常で誰でもよく消費するものに限られた戦略だと思います。
ニッチな業界ではこの手法はなかなか通用せず、また小規模の会社でこの戦略を取ることが難しいと思います。
営業も広告も限られたリソースしかなく、最初は低価格でうまく展開できたとしても、広める前に大手に類似製品や値下げ合戦になり詰んでしまう、ということが起きます。
また過熱した価格競争はメーカー側の疲弊を起こし、品質の低下に繋がります。適正な利益というのはとても大切なことです。

なので、弊社のような小規模でニッチな業界にいる会社は、「薄利多売」はやってはいけないと考えています。
常にアイデアを出し続け、機能を進化させて新たな付加価値をつけ、「他より高くても価値があるもの」を作っていくことが大切です。
そこで得た利益によって新たな製品を開発していく、という好循環を生んでいくのがベストです。
アイデアがある会社ほど目先の価格では勝負しない、という戦略を取るべきです。
値段を下げるのは最後にお客様がどうしても困っている場合にのみ相談を受け、その場合はもちろん利益を削ってでもお応えします。
しかし、中にはほとんどお付き合いもしたことがない会社さんから、いきなり「大特価で、大至急で」といわれることがあります。
1.の宣言(立場や規模で態度を変えない)にも通じますが、そういう方々とは長く良い関係が続かないと思っています。

4.自社だけの利益を考えない

事業をやっていく中で、自社だけで成立することは少ないと思います。
お客様へご提案・販売してくださる会社さんがいて、製造をお手伝い頂ける会社さん、サポートをお手伝い頂ける会社さんなど皆様のお力を借りて始めて、最終的に納品が成立します。
また会社を運営していく上ではインフラを整えてくださる方々や社用車や機械のメンテナンスの方々、配送業者さんやお弁当なども持ってきてくださる方々など、関わる多くの方々のおかげで会社が成り立っています。
なので、私たちは製品を売る際に自社だけが得をすることがないように心がけています。
理由もなく安くしてもらったり、無理なお願いを度々することは前述もしたように長く良い関係が築けないと考えています。
毎度自社だけのことを考えて、値段を下げてもらうようなことばかりお願いしていては、次の仕事に繋がりませんし、周りがついてきてくれません。
本当に気持ちの良い仕事はお互いが信頼し合う仲での延長線上にあると思いますので、長く続くWin-Winの関係を築くことがお互いの利益最大化への近道だと信じています。

最後に、弊社では多くお付き合いのある会社の社名を社内で呼ぶときに、「〇〇さん」と会社名に“さん”を付けて呼ぶ傾向があります。(多くの社員が自然にそうしているように感じます)
社内での会話の中での会社名なのですから“さん”を付けなくても特段失礼ではないと思いますが、恐らく理由としてはいつも一緒に仕事をしてくれることへの感謝と自分たちだけでは成り立たないという認識、そして外部の方も大切な仲間だと捉え、上下関係なしフラットにお付き合いしたいという気持ちの表れなのかなと思います。こういう雰囲気は僕自身、サカワのとても好きなところです。

今日は弊社の正義である「やらないこと宣言」のお話でした。
もしも読んでくださった方々がこの記事を通して、一緒にお仕事をしたい!と思って頂いたり、一緒に働いてみたい!ということを思ってくださったら幸いです。
ありがとうございました。

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この記事を書いたひと

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坂和 寿忠

株式会社サカワ4代目社長の坂和寿忠(トシタダ)です。愛媛県出身、1986年生まれ。大正時代に黒板製造業でスタートした弊社は創業100年を超え、教育分野という土俵はそのままに、今ではアプリを制作し、学校用プロジェクター「ワイード」を全国展開しています(今もグングン導入台数増加中)。 “日本一面白い黒板屋さんになる“ために面白いアイデアや仲間をいつも探しています。「こんな物を一緒に作れないですか?」「こういうこと出来ないですか?」なんていう面白いお話があればいつでも大歓迎です!FacebookやTwitterからメッセージお待ちしております。では、また! 「黒板屋四代目への直接相談フォーム」はこちら

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