”黒板にチョークで「雨」と書くと雨が降り始めます。傘の絵を描くと傘が雨を防いでくれます。”
先日、原宿にある国立代々木競技場第一体育館で開催されたrooms30 に上記のプロダクトを出展させていただきました。
rooms30 とは、
日本のファッション、デザインの発展と、世界への発信を目指して2000年より年に2回、日本で最も早い時期に東京で開催されるファッションを中心とした合同展示会です。 毎回多数の国内、海外のブランドが参加。 出展者は創造性と独自性を基準としたオーディションで厳選されており、常にトップレベルのクリエイションをご覧いただけます。 又、若手支援のブースの設置によるデザイナーの育成、アートエキシビジョン、ファッションショー、パーティー等、多くのイベントや企画も充実。
www.roomsroom.com/
と、まあ一言で言えば超シャレオツな展示会です。
そんな場所に黒板屋が足を踏み入れるなど想像もしませんでした。
使っているのは普通の黒板とチョーク、秘密はプロジェクタにある
rooms30 に出展し、様々な人にプロダクトを見ていただきましたが、皆一様に驚かれ、「どうなってるの?」と質問する方がほとんどでした。今回は「雨」を書くと雨が降る黒板の仕組みについてご説明します。
「黒板やチョークに仕掛けがあるのではないか?」と思われるのですが、実は黒板とチョークは学校にある一般的なものです。
仕掛けは黒板の上に設置されたプロジェクタにあります。
このプロジェクタ「LightRaise 60wi2」はタッチ位置を認識するセンサーが内蔵されており、指またはチョークでタッチされた位置を読み取ることができます。
プロジェクタにはPCが接続されていて、PCからの映像が常時黒板に投影されている状態なのですが、投影されている画面全体を黒い映像にすることで、ぱっと見黒板には何も表示されていない普通の黒板のように見せることができます。
黒板に雨を降らせる
現在の開発段階では、「雨」という漢字を文字として認識しているわけではありませんが、「雨」と書いたあとにあるアクションを起こすと黒板に雨が降り始めます。
次は黒板に傘の絵を描きます。
するとアナログのチョークで描いた傘がデジタルの雨を防いでくれます。
これは、黒板上にチョークで線を描いた時に、プロジェクタがチョークの軌跡を読み取りPC上にもチョークで描いたものと同様の線オブジェクトが生成されており、この線オブジェクトに「雨が当たったら雨を消す」効果を持たせることにより実現しています。
チョークの線に当たり判定を持たせることでこのようなゲームも作れます。
では、これが何に実用できるのかと問われると現時点でははっきりと答えられませんが…
虹がかかる黒板なんてなかなか夢のある話だと思いませんか?
黒板という「超アナログ」な物に「デジタル」を組み合わせた本プロダクト、
「うちの技術と合わせてみたい」「店舗や展示会に置きたい」などインスピレーションが湧きましたら気軽にご相談ください。