社長ブログ #4
こんにちは。株式会社サカワの坂和寿忠です。
いきなりですが、日本に創業100年以上の会社が何社あるかご存知でしょうか?
帝国データバンク調べによると、100年以上の老舗企業の数は全国に約3万3000社あり、日本の全体の企業数の2.7%程度だそうです。この約100年間で世界や日本では様々な困難がありました。第二次世界大戦やバブル崩壊やリーマン・ショックなどの金融・経済危機、阪神淡路大震災・東日本大震災といった災害など、幾多の困難を乗り越えてきた非常に稀な存在だと言えます。
弊社も1919年(大正4年)に、私の曽祖父 坂和 富忠が起業した黒板メーカーです。今年で102年目を迎えます。
今でこそ黒板は学校の定番で、なくてはならない存在ですが、その歴史は1800年代後半にアメリカからブラックボードとして輸入されたのが起源だそうで、その後徐々に黒板文化が日本に根付いたため、黒板国産メーカーが現れ、その一角として四国 愛媛県で漆塗りの技術を応用して創業したのが私の曽祖父だったそうです。
当時としては黒板専業メーカーというのは周辺では珍しかったと思います。これから将来的に伸びる可能性のあるものに懸けてチャレンジしよう、新しく来る時代に貢献しよう、という考え方を持っていたようにこの新聞記事から感じました。
そこから2代目、3代目の社長がまたその時々で起こる社会の荒波を乗り越えて、今の4代目の私にバトンが渡されました。そしてもうすぐ社長に就任して3年が経ちます。
私自身、今の立場になる前から新しいものを考えたり、新規事業を推し進めたりすることは割と得意で、時代の変化にそれなりに対応していけたと思っています。
黒板事業の良い部分を活かしながら、新しい視点でのものづくりや新製品開発をやってきて、ニューノーマルな黒板屋として恥じないものを世に出している自負があります。(詳しくはホームページを見てくだされば幸いです。)
また新しい製品作りだけではなくて、会社自体も今の時代に適用するべく、企業理念・行動指針やロゴの刷新、
社内のSNSなどのインフラ整備、デザイン性のあるカタログやホームページ、評価制度や社内制度の拡充など、今風の会社に変化を遂げる努力をしています。
しかし、変化をし続ける中で薄れていくものも時折感じています。
それは、100年続けてきている老舗会社という、一番大切な部分です。
時代の変化に適応するべく、今までやっていた事業を一旦荷下ろしして、別の事業を始めたり、
過去の会社の情報(理念やロゴやページなどなど)をアップデートしたりしていくと、ほぼ気持ちはベンチャー企業のようなマインドになっていきます。事業も人も入れ替わり、今までになかった面白い人材や新たな企業文化が生まれてきます。会社がどんどん進化するのはワクワクすることが多く、それ自体は非常に良いことです。
ただ忘れてはいけないのは、「サカワはベンチャー企業ではない、100年のファミリーカンパニー」であるということです。
親族だけで1世紀に渡って繋いできたこの会社の特徴は、
- 従業員を信頼し、家族のような愛を注いでいく。
- 人と社会のために仕事をする。
- 波を乗り越えるための柔軟な判断をする。
- 新しいチャレンジをし続ける。
- 急な成長・拡大をしすぎてはいけない。
文章で書き出すと単純明快でシンプルですが、これがなかなか難しいのです。
私も経験不足と若さゆえについ調子に乗って、時には勢いに任せて身の丈に合わない選択をしてしまったり、急にドライな対応になってしまったり、数十人の会社なのに大きな企業のようにガチガチのルールを作ってしまったり、と反省することばかりです。
いつかこの5つを自信を持って達成する会社になりたいと強く思っています。
そこでこの100年企業の精神を忘れないように、会社の顔となるホームページのトップに
創業から経過した年月を刻む “創業カウンター” を設置することにしました。
現在が何周年の何ヶ月なのかを表示して見れるようにして、今までの歴史を、私たちも、訪れるお客様にも感じられる、そして創業からの秒針は今も刻んでいて、毎秒ごとに未来を更新して進んでいく、ということを意思表示するためです。
このカウンターでこれからも10、20年、その先の50年、100年と時を重ねて、会社の新たな歴史を作っていけるように、従業員と一緒に日々進んでいきたいと思います。
これからも、
を爆進中の株式会社サカワを何卒宜しくお願い致します。